前提条件なしで、金正恩と交渉に入るという安倍総理の発言は正しい選択肢である。今まで、拉致被害者の会に引きずられて、拉致が解決しないと北朝鮮とは交渉しないとか、妙な前提条件をつけて北朝鮮の核開発を見逃してきたことこそ問題である。
また、拉致被害者の会を無視して、北朝鮮と交渉したら非国民のように見られるのも厄介な風潮であった。そのうちに、韓国が仲介者のようになり、ますます拉致被害の解決は遠のいていった。
朝鮮戦争後、北と南に分断されてから、70年近く経っている。ドイツ方式なのかベトナム型なのか? 分断国家の統一復活は、その必要性も含めて疑問も多い。
現在の処方箋としては、北朝鮮をより豊かで国家にすることだろう。金正恩は、莫大な資金を動かし、彼自身の高い満足感は得られる。しかし、国内の反発も予想され、そこから先は、金正恩の器量にも関係する。北朝鮮、韓国、中国、ロシア、アメリカ、日本の相関関係はより複雑化する。
しかしながら、この事態に驚く必要はない。何百年もそのような相関関係は続いてきたのである。歴史の流れで考えれば、安倍総理の方針は、よりまともな方法であるのは事実である。
ミャンマー ゴールデンブッタ
一部の拉致被害者に配慮して、北朝鮮との関係を鎖国化しても何のメリットももたらさない のは、ここ20年の結果である。誰が考えた方程式なのかー拉致被害者を取り戻すためには、圧力をかけ続けなければならない?
その黒幕を考えると、拉致被害者問題の本質も見えてくる。金正恩が権力を確立するまでは、日本カードを切らない、切らせない事情とは何なのか?やはり、金正恩の日本に関連する出自問題だろう。もし、金正恩の母が横田めぐみであるのなら、金正恩自体も日本の皇室と遠い親戚、李朝の末裔とも考えられることになる。
我々は、歴史上、驚愕する事実に数多く向き合ってきた。今回の北朝鮮問題もその中の一つであることは間違いない。
アメリカは既にドイツ方式で、韓国が北朝鮮を統一する見込みはないことを考えている。